2016-10-20
遠い先を考えて行動することは大切なことかもしれません。でもあまり遠い未来は不確定な要素が多すぎて考えてばかりでは徒労に終わるかもしれません。まだはっきりとしないことを心配ばかりしていると足元がおろそかになってしまいそうです。
「三島由紀夫に関する本など200冊を出張買取して欲しい」というご依頼を受け伺いました。
ご依頼人は80歳代男性。今年の1月に奥様に先立たれ一人暮らしをされているそうです。
2階の一番奥にある書斎に案内されると壁3面が本棚になっていて、一番下の段には三島由紀夫全集36冊揃い、その横には三島由紀夫に関連する評論と単行本小説、対面にある本棚には岩波文庫や講談社学術文庫・ちくま文庫・中公文庫などというようにきれいに並べられています。
その他の単行本や文庫・新書などを含めて全部で600冊ほどありました。
「あんなに本が好きだったのに、歳をとると本を読もうという気力がなくなってしまいました」と寂しそうにお話しになるご依頼人。
そうは言っても「すみませんが、この本とこの本は残しておいてもいいですか?」と数冊の本を査定の対象から外されます。読む気力はないと言いながらもすっかりきれいになってしまうのはやはりお辛いのでしょう。
買取代金をその場でお支払し、搬出するために2階の書斎から重たい本を持って玄関に向かう私の姿を見て
「大変な作業ですねぇ。若いうちにしかできないお仕事ですなぁ」とご依頼人がポツリ。
「確かにそうですね」と応えながらも実際10年後も同じようなことができるだろうかと思案してしまいます。
でもすぐに、10年後の心配をするよりもっと目先の心配をした方が良いだろうと思い直しました。
まずは階段を踏み外さないように慎重に降りること。
玄関でご依頼人に勧められたスリッパを一旦脱いで足元を確かめながらゆっくりと階段を降りました。
事前に200冊と伺っていましたが、200冊分の準備だけをするのではこの仕事はやっていけません。その3倍ぐらいあっても足りるように用意した折りたたみコンテナをすべて使い切り、なんとかきれいに納まりました。
数時間程度先のことまでを心配するぐらいがちょうどよいのかもしれません。
重たい本の搬出はまだまだ頑張れそうです。多分2~3年は余裕でしょう。
でも10年後はわかりません。
大量の本をお抱えの方はどうか店主が健脚なうちに買取のご予約をご検討下さい^^
松尾堂では皆様のお宅まで本・雑誌・DVD・CD・ゲームなどを出張買取に伺っています。
所沢市・狭山市・入間市・三芳町・川越市・新座市・東大和市・東村山市であれば少量から、その他の地域は数量と内容によって直接お伺いし出張買取させて頂きます。荷造り・運び出しの必要は全くありません。本棚に収まっている状態でも大丈夫です。
出張買取の流れ (←クリックor タップ)
松尾堂の出張買取をぜひご利用下さい。