2016-06-19
「10~30年前のSF小説やミステリー小説の単行本が数百冊あるのですが買取ってもらえますか?」
ちょっと古くなった小説は、欲しいという方も多くはなく、人気の有るところは文庫化されているなどして需要という点では厳しいことがほとんどです。しかし、電話でお話を伺っているうちに何となく気にかかることがあり、出張買取をお受けいたしました。
お伺いしてみると、1階の廊下、2階の洋室、天井近くにある棚などに大量の単行本が分散して保管されています。聞けば全てご依頼人が集めたものだそうで、ご両親の介護のために処分を検討されているとのこと。
本のタイトルを拝見するだけではやはりかなり厳しい状況。申し訳ないですがお断りさせていただこうか迷っていたところ、なんとなくそばにあった小松左京の『さよならジュピター』を手に取り奥付を見ると初版。
「ひょっとしてこれらの小説はほとんど初版ですか?」
と質問すると
「もちろんすべて初版ですよ。」
と力強いお答え。
これだけの量のSF小説が全て初版となるとそれはそれで需要が生まれます。そうで
あればと不要なものも含めて買取および整理を引き受けました。
![017daf23f785b1e6394574a4a33db6134dcd8013ca](https://i1.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2016/06/017daf23f785b1e6394574a4a33db6134dcd8013ca.jpg?resize=768%2C1024&ssl=1)
![019f1c92f3ece6dcd83a23e84d7327a6b87d27879d](https://i2.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2016/06/019f1c92f3ece6dcd83a23e84d7327a6b87d27879d.jpg?resize=1024%2C1024&ssl=1)
阿刀田高、筒井康隆、小松左京、半村良などの単行本が全て初版です。
また、本棚の奥の方からは大友克洋の大判コミックが出てきました。
![0171fb63f0d776a8a2c75983d88793c804e36a28b4](https://i2.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2016/06/0171fb63f0d776a8a2c75983d88793c804e36a28b4.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
天井近い棚の本の撤収には固定金具が片方外れたハシゴを昇り降りする必要があり、かなり危険を伴いましたがなんとか無事完了。
全部で約1,200冊ほどありました。
きれいになってご依頼人からも喜んでいただけ、達成感のある出張買取となりました。