2016-10-06
「以前出張買取をお願いした◯◯の娘です。事情があって急ぎで本を整理しなくてはならなくなりました。私の仕事が終わってからなので夜になりますが出張買取に来て頂けますか?」
◯◯さんのお宅へは今年の2月に出張買取に伺った ばかりです。
とてもお元気な88歳の本大好きなご依頼人、とても印象に残る出張買取でしたからよく覚えています。
階段・玄関脇・トイレ前の壁などいたるところにお手製の本棚があり、どれも本が一杯。その時は2000冊の本を買取させて頂いています。
その際は「家の中の本全部買い取ってほしい」というご依頼でしたが、後ろ髪をひかれたようで「やっぱりこれは残したいな。いいですか?」と私が作業をしている横からどんどん本が抜かれて行き、結局はかなりの本を手元に残されたご依頼人。
「年を取ったせいか本を読むのが辛くなりました。でも気持ちではまだ若いものには負けません」
姿勢もシャンとされており、とても88歳には見えませんでした。
「何かあったのかな?」
と心配になりながらも夜7時にお伺いする約束をしました。
ご指定の時間に到着すると、ご依頼人の娘さんが門の外で私の到着を待っていらっしゃいます。
娘さんは前回の買取の際には不在でしたので今回お会いするのが初めてです。
「実は父が体調を崩してしまい、自宅療養のためのベッドを設置することになったんです。それが明日なので部屋を片付けるために今晩中に本を持っていって頂きたいんですよ」
さっそく玄関扉を開け中に入ると玄関ホール脇にあった自家製の本棚がありません。
ここの本は前回きれいに買取したので撤去されたのでしょうか。
正面に奥様がいらしたので
「こんばんは、ここにあった本棚はきれいにしちゃったんですね?」
と伺うと
「さすが本屋さんですね、よく本棚のことを覚えていらっしゃる!」
とニコニコ顔。その様子に大事ではなさそう、と少し安心しました。
ご依頼人も奥から顔を出され
「松尾堂さん久しぶりですね、ここのところ体調が悪くてこんな騒ぎですワ」
と苦笑い。
「前回残してもらった本も片づける必要があり、それじゃあ松尾堂さんを呼んでくれ、と娘にお願いしたんです」
ご事情が全て理解できました。頼りにしていただいて嬉しく思います。
寝室にある本棚3棹のうち、2つを片づけて欲しいということでしたので本・雑誌に限らず紙ものは全て箱につめて搬出して行きます。
前回ご依頼人が私の手元から抜き取られた本。本の背を見ると2月の買取を思い出します。
やはり俳句の本が多いですが歴史関連の本もあり、新人物往来社の『幕末維新全殉難者名鑑』などは揃ってはいないものの需要のありそうな本が含まれています。
前回お会いしたときは「本が読むのが辛くなった」とおっしゃっていましたが、先だっての買取の際にはなかった本があり、また、最近発売された週刊誌なども多く混ざっていました。
やはり本好きはいつまでたっても本好きです。
今回整理した本の中には街歩きや散歩のムックも多く含まれていました。
こんなに本を持っていってはかえって元気がなくなってしまうのではないかと心配しましたが、残された本棚1つにお気に入りの本は確保されているご様子。
はやく元気になって街歩きをしたり読書されたりできるように願うばかりです。
ちょうど搬出が終わる頃、お仕事帰りの娘さんの旦那さん、ご依頼人から見て義理の息子さんも顔を出されてますます賑やかになってきました。これから本棚や戸棚の解体を行うそうです。
ご依頼人とご家族皆さんに買取のお礼を申し上げ、ご依頼人宅を後にしました。
「すぐにでも本・雑誌・漫画コミック・DVD・CDを片付けたい」
そんなときには松尾堂へご相談下さい。店主のスケジュール次第では即日予約も可能です。
土日祝日も対応可。
所沢市・入間市・狭山市ならほとんどのエリアは30分以内に駆けつけることが可能です。
もちろん近隣エリアも大歓迎。
松尾堂の出張買取をご利用下さい。
出張買取の流れ (←クリックor タップ)