2016-03-31
「ルドルフ・シュタイナーの本など100冊ほどありますが出張買取に来て頂けますか?」
電話でのお問合せで、どのような本をお持ちかご説明頂く際、具体的であればあるほど良い買取になる確率が高いように感じます。
今回のご依頼人のお宅は当店事務所から車で2~3分ほどのご近所。玄関先に駐車し、買取の準備をしていると白い小さなワンちゃんを抱っこした状態でご依頼人が迎えてくれます。
2階の洋間にはすでにお売り頂ける本が平積みになっています。かなりの古本好きのご様子で、神保町をはじめ本郷周辺や中央線界隈の古書店には足繁く通っていたそうです。
電話で打診のあったルドルフ・シュタイナーなどの単行本、文庫、新書、大型本、雑誌などが100冊あまり。古本好きの蔵書とあって新旧問わず面白そうな本がいっぱいです。
こんな大型本もありました。
『日本の折形集』淡交社
様々な包みの折り方が展開図付きで解説されています。折り方もさることながら、それぞれに「鶴胡麻塩包」「元服の髪包」「鷹の尾包」などと名前がつけられているのが興味深いです。
本のことであれやこれやとお話が盛り上がり時間が結構かかりましたが、査定額をお伝えすると
「え?そんなに高いとは思ってもいませんでした!想像の倍以上です。」
とびっくりされてしまいました。あまりびっくりされるとこちらも不安になりますが、この金額で大丈夫です。
古くからの古本好きの方は昔の価格を覚えていらっしゃることが多いので査定額をお伝えするときは少々緊張することがあるのですが、ご満足いただけたようで良かったです。
買取の明細を記入していると、先ほどまで抱きかかえられていたワンちゃんが私のそばまで寄ってきて手をペロペロなめたり、しっぽを振って匂いをかぎまわりだしました。されるがままにしていると前かがみになっている私の顔を、立ち上がってものすごい勢いでなめまわしてきました。かなりの気に入られようです。
ご依頼人の話では滅多にほかの人に近づかないらしく驚かれていました。マルチーズのミックスでユキちゃんという3歳の女の子だそうです。人間の女性からはこんなにモテた記憶はありません^^
出張買取先では査定中わんこでもにゃんこでも私の近くに寄ってきて「こいつは何をやってるんだ?」と興味津々に観察されることはあっても警戒されないことが多いのですが、ここまで歓迎されるのも光栄です。
お売り頂いた本を車に積み込み、ご依頼人とユキちゃんにご挨拶をし帰路につきました。