2016-03-07
大量の理工書の出張買取のご依頼で訪問いたしました。ご依頼人は長年大学教授をされていて、今春ご退任されるにあたり蔵書を整理したいとのことでした。
お部屋に入ると朗らかで穏やかなご依頼人がお出迎え。きっと学生にも慕われていたであろうと思われるお人柄です。
ご挨拶の後、本の査定にとりかかります。
テーブルの上、机の上、窓台の上にたくさんの理工書が平積みになっています。
定番の良書から、ちょっと珍しいものまで様々な本が並んでいます。
端から本を拝見していてふと疑問に思ったことをご依頼人に質問してしまいました。
「先生のご専門の守備範囲はかなり広いようにお見受けしますが、いちばんのご専攻はどの分野ですか?」
査定に関する質問ではなく、ほんの興味本位です。
数学、物理学、高分子化学、生物学、情報処理など様々な専門書が並んでいるため蔵書を拝見しただけではわからなくなります。
「もともとはそのテーブルの上にある学問をやっていたのですが、最近はこの机の上にある脳神経学あたりをやっています。まあ、趣味のようなものです」
と穏やかにお答えになります。
趣味で脳神経学とはすごいなと感服し、納得いたしました。
大量にある洋書の中にもBrainとかNeural、Memoryという単語が含まれるタイトルがかなりあります。
専門書だけで400冊以上、雑誌を含めると500冊ほどの理工専門書ですから査定額も当然高額になりました。
最近の学生事情などのお話も伺いながらいろいろと勉強になる出張買取でした。
最後の本を引き上げるまで、終始にこやかなご依頼人でした。