2016-03-31
「倉庫整理をしたいので、すでに他界している父の蔵書を10箱ほど引き取ってくれませんか?」
というご依頼で東京都三鷹市へ出張買取に伺いました。
早速箱のなかを拝見すると、社会科学系の堅い内容の古書がつまっています。
なかにはドイツ語ロシア語の原書も混ざっており
「お父様は学者か先生でもされていたのですか?」
と質問すると
「いえいえ、ただ単に買い集めていただけでしょう。本が多すぎて下宿先の大家さんに これ以上本を買ってこないで、と言われたことがあると聞いたことがあります」
というお答えが帰ってきました。
生前にご自身でかなり整理されたそうですが、手元に置いておきたいお気に入りの本などが倉庫に残ってしまったということでした。
査定結果を提示すると
「本以外に、これらも持って行って頂けますか?」
と倉庫の片隅にある様々な古道具を指さしされます。
なかなか厳しいものもあったのですが、
「本の買取代金はいらないので、そのかわりにこれらも全部引き取っていただけないでしょうか。」
とお困りのようでしたので無料片付けをお受けすることにしました。
確かに片づけ業者さんを呼ぶと本の買取代金の何倍もかかってしまいますので、ご依頼人にとって良いお話です。
無料で引き受けたものの中にはこんなものも含まれていました。
アンダーウッド社のタイプライター、100年ほど前のビンテージ品。Made in USA
ホコリまみれの状態でしたが、エアーコンプレッサーを使用して入念にホコリを飛ばしてあげるとそれぞれのキーが稼働し打鍵できるようになりました。リボンなどの消耗品さえあれば使用できそうです。
実際は実働品としてではなく、アンティークとして重宝される品物でしょう。
当店スタッフの間で「カッコいい!」と大評判で、中には本物のタイプライターを見るのが初めてという者もおり、皆、興味津々です。
打鍵の音、改行の際のチンというベルの音、リターンさせた際の音が何とも心地よく聞こえます。ぜひ動画をご覧頂きお確かめ下さい。
ほかにはこんなものもありました。
ヤマハ製のマーチングホルン
20年前まで実際に使用されていたものらしく、保管状態も良いためすぐにでも演奏できそうです。
今回のように本の出張買取のついでに、処分にお困りの古道具などがございましたらお引き受け可能な場合もございます。処分料は頂きません。
松尾堂の出張買取をご利用の際、ぜひご相談下さい。