埼玉県川越市へ古書の出張買取。写真週報・科学朝日バックナンバー,樺太写真帖ほか。
2017-06-16
「戦前戦中の雑誌創刊号が衣装ケース2-
とのご依頼を頂き出張買取に伺いました。
ご依頼人宅に到着するとご婦人2人と20代の青年に出迎えて頂き ました。ご姉妹と息子さんで、 ご依頼のお品は半年前にお亡くなりになられたご姉妹のお父 様のコレクションであるとのこと。
建物南側に庭があり、 庭に面した和室と縁側にお父様のコレクションが査定しやすいよう に並べられています。 玄関から回り込むと遠回りになるため縁側から失礼し、 お話を伺いながらじっくりと拝見することにします。
まずは大量の創刊号から。 珍しいものがそれぞれ硬質のビニール袋に収められていて大切にさ れていたことが伺えます。
中には神田神保町の老舗の古書店値札がしっかりとついてあるもの もあります。
![川越市古書買取 戦前の雑誌](https://i1.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/06/01a230cb1f6b530f8af7bf385205711dc00c5475e9.jpg?resize=1024%2C1024&ssl=1)
![川越市古書出張買取 赤旗創刊号](https://i2.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/06/01877f3b991311eb6d46f29110e1a5737578feb792.jpg?resize=1024%2C1024&ssl=1)
「お父様が古書店通いをされていた時期のものですから、 かなり古書価が高いですね。」
と率直な感想を申し上げると、ご依頼人は笑いながら
「30年も前の話ですから今とは経済情勢も違いますし、 例えそうでなくても古書店さんの買取値と売値では差があることは 承知してます。 お気になさらず査定は松尾堂さんにお任せしますよ。」
とお気遣いのあるお返事。
そう言われてしまうと反対にプレッシャーがかかります。
![川越で買取した古本の目録](https://i1.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/06/0149306c47df0834d507101b134191b97f98cfa6c4.jpg?resize=1024%2C1024&ssl=1)
お父様が作成された目録と照らし合わせながら、 全て手にとって拝見した後、 縁側に整然と並べられた大量の雑誌バックナンバーを拝見します。
まずは『写真週報』。 昭和13年から終戦直前まで内閣情報部が発行したいわゆるプロパ ガンダ雑誌です。昭和20年の途中までほぼ揃った状態。
![川越市で買取した写真週報](https://i1.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/06/IMG_4935-1.jpg?resize=1024%2C1024&ssl=1)
発行順にファイルボックスに並んでおり、号数もわかりやすくなっています。
次に『科学朝日』。
![川越市で出張買取した科学朝日](https://i1.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/06/IMG_4978.jpg?resize=1024%2C1024&ssl=1)
昭和16年から1996年まで続いた朝日新聞社発行の科学雑誌で 、 後継誌のサイアスも創刊準備号から2000年の休刊号まで約60 年分ほぼ揃いの状態。
![川越市での買取した科学朝日のバックナンバー](https://i2.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/06/IMG_4944.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
こちらも発行順、年ごと分かりやすく並べられており、 先ほどの創刊号目録と合わせて考えてもお父様はかなり几帳面な方 だったことが蔵書を通じて伝わって来ます。 保管状態も素晴らしく、拝見しているこちらも背がシャンとする思いです。
ネットを通じて様々なデータベースを覗き込んでもこれだけまとま った量の取引事例はなく、正直かなり査定には迷いましたが、 ご依頼人に結果をお伝えするとニッコリ笑顔でご承諾いただきまし た。
他には占領時南樺太の中心都市であった豊原町の歴史を記録した写真帖や、鉄道関連の古書なども拝見し、当然 トータルでまとまった査定額になりました。
![川越市で買取した樺太の写真集](https://i1.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/06/IMG_4872.jpg?resize=600%2C600&ssl=1)
![3](https://i1.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/06/3.jpg?resize=801%2C801&ssl=1)
「本の他には何かコレクションはされていなかったのですか?」
「洋食器なども一部屋分ありました。 そちらは専門店さんに来てもらいましたがほとんどお金にはなりま せんでしたよ。整理してもらっただけでも助かりましたけどね。」
と苦笑いされるご姉妹。
査定にはじっくりと時間をかけましたが、 車への積込みにはご姉妹、息子さんが、 車の中でコレクションがバラバラにならないよう手際よく順番に手 渡しして頂いたこともありあっという間に完了。
![川越市で古書出張買取した結果](https://i0.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/06/0167d87303869e613d1b236e9843f5dc423bcd9ca4.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
「実はまだもう少しだけ父の蔵書が残っています。整理した後、 お電話するのでまたいらして下さい。」
との有難いお言葉を頂きました。
松尾堂は皆様のお宅まで本・雑誌・DVD・CD・ゲームなどを出張買取に伺っています。
書籍に関しては昨日発売された新刊本から江戸時代のものまで幅広く対応できます。
所沢市・狭山市・入間市・ふじみ野市・三芳町・川越市・新座市・志木市・富士見市・東大和市・武蔵村山市・東村山市であれば少量から、その他の地域は数量と内容によって直接お伺いし出張買取させて頂きます。荷造り・運び出しの必要は全くありません。本棚に収まっている状態でも大丈夫です。
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