2017-10-20
「ふるーい本がたくさんあるのよ。部屋をきれいにしたいから全部持っていってほしいんだけど・・・」
ご年配の女性から電話を頂きました。
「どんな本がどれくらいの量ありますか?」
「どんな本って聞かれてもねぇ、なんて言っていいかわからないけど500冊ぐらいはありそうよ」
「それでは 一度拝見させていただきましょう」
という流れでお約束をし、本日訪問いたしました。
玄関から入ってすぐ脇にある部屋へ案内されると4つの本棚に重厚な古書が並んでいます。
「5年前に亡くなった主人の本なんだけど、こんなしょうがないものばかり残された身にもなってほしいわよ。こんなんじゃみっともなくてお客さんを呼ぶことも出来やしないわ」
「いえいえ、しょうがないってことはないですよ。満州の本や沖縄関連の本がたくさんありますね、これらは欲しい方が多いところですよ。」
「そうなの?あの人は中国残留孤児でね、日本に来てからは沖縄で太平洋戦争のときの遺骨収集などの仕事なんかもしていたからそういう本が多んじゃないかしら」
「そうですかぁ、大変ご苦労されたんですね・・・」
などとお話しながら本棚の本を拝見いたします。
やはり満州・シベリア抑留についての本や沖縄琉球関連の古書が魅力的で、ほかにも太平洋戦争や日本古代史関連の本も目立ちます。
沖縄関連ということで『比嘉春潮全集』や『伊波普猷選集』などもありました。
「これでも半分ぐらいは何年か前に私ひとりで処分したのよ。でもあまりにも大変なので今回は古本屋さんにお願いしようと思って・・・」
「ええ!これと同じぐらいの量の本を捨てちゃったんですか!(もったいない・・・)」
「とにかくこの部屋をきれいにしたいのよ。悪いんだけど本は全部持っていってちょうだい」
「大丈夫ですよ、良いものがありますからお値段がつかないものも全てお引き受けします。」
と伝票を作成して買取代金をお支払いたしました。
以下、恒例の買取前と買取後の比較写真、before afterです。
(画像の使用許可を頂いています)
日記や名簿などプライベートなものを除いて本や資料は全て搬出いたしました。
ご依頼人宅はエレベーターのない集合住宅でしたが、1階で、しかもすぐ目の前に車を停めることが出来たために比較的スムーズに積込み完了。
重厚な本が多かったため容量の割には850冊ほどと数は少なめに感じますが内容は充分。
「ホントありがとね、部屋がきれいになって助かりました。後は私の茶道の本なんかがあるんだけど、まだ嗜んでいるのでもうちょっと年を取ってできなくなったらお呼びするわ。その時はお願いしますね」
とお礼の言葉を頂きました。
松尾堂は皆様のお宅まで本・雑誌・DVD・CD・ゲームなどを出張買取に伺っています。
書籍に関しては昨日発売された新刊本から江戸時代のものまで幅広く対応できます。
所沢市・狭山市・入間市・ふじみ野市・三芳町・川越市・新座市・志木市・富士見市・東大和市・武蔵村山市・東村山市であれば少量から、その他の地域は数量と内容によって直接お伺いし出張買取させて頂きます。荷造り・運び出しの必要は全くありません。本棚に収まっている状態でも大丈夫です。
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