2017-11-29
「足立区に住んでいるのですが音楽雑誌の◯◯を引き取りに来て頂けないでしょうか・・・」
というお電話を頂きました。誌名は伏せますが◯◯という雑誌は古本としては需要が望めず買取は非常に難しくなります。無料で処分を引き受けるにしても足立区までお伺いする訳にもいきません。いわば◯◯は買取ご依頼の電話ではNGワードのようなもの。当店もこの買取実績のページでご紹介したことはないのでweb検索で当店のホームページがヒットしたからお電話頂いたということではなさそうです。おそらくあちこちの買取業者さんにお電話をし、断られ続けて遠方の当店にまでお電話をされたのでしょう。
「他にはどんなものがありますか?」
と質問するといろいろなジャンルのものがあがり、最後に
「アイルトン・セナ関連の写真集や本が大量にあります」
というご説明がありました。
セナ関連の本にはレアなものもあり少し魅力的になってきました。それでも出張買取に伺うにはまだためらいがあります。
「当店ではちょっとお伺いするのは難しいですが、◯◯の名を挙げずに一番最初にアイルトン・セナやF1関連の書籍が大量にあります、と比較的近所の古本屋さんに相談されると来てもらいやすいと思いますよ」
と老婆心ながらご提案させて頂きました。
しかしすでにあらかた断られた後のようで大変お困りのご様子。
「11月29日の水曜日に都内に出かける予定があります。夕方から夜になってもよろしければ拝見しに伺いますが・・・」
と結局お引き受けすることになりました。先週の朝霞市でカメラ専門書を出張買取したときと同じような展開になりました。
当日、すっかり日が暮れてしまいましたがご依頼人宅に到着。リビングには整理をご希望の古本が山積みになっています。ご依頼人は私と同年代の女性。アイルトン・セナが大好きで大切に保管されていたそうです。
写真集、単行本、事故直後の新聞、ビデオテープにポスターなどのグッズとかなりの量です。この時代のF1グランプリはもっとも印象に残っている時代であり、ご依頼人の言葉を借りれば「役者が揃っていた」時代でした。アラン・プロスト、ナイジェル・マンセル、ミヒャエル・シューマッハー、ネルソン・ピケ、中嶋悟、鈴木亜久里など挙げていけばキリがありません。
「でもどうして大切なセナグッズを手放してしまうのですか?」
「ここは荒川と隅田川に挟まれているんです。あの震災の時に、こっちで大きな地震が来たらこの家も津波の被害を受ける可能性があるということを意識するようになりました。水に浸かってダメにしてしまうなら大切にしてくれる誰かのもとへわたってくれればいいなと思っているんですよ。」
アイルトン・セナ関係の他にも尾崎豊関連本や演劇関連の本なども査定いたしました。例の音楽雑誌の方はやはりお値段はおつけできませんでしたが、引取を希望されたので引き受けることにしました。
ご依頼人が完全にゴミだと思われていた中にニーズがありそうなものもありました。
旧版の学研まんがひみつシリーズなどはこれだけあれば欲しい方もいるでしょう。
「状態が悪かったためお電話の際はお伝えしませんでした」
とのことでしたが、やはり実際に来てみると何かしらは出てきます。
他にも未整理状態の収納に面白いものが混じっていそうな確信がありました。これから整理するそうなので次の機会のお楽しみとさせて頂くことにしました。
「お電話でいろいろアドバイスを頂いているうちにぜひ松尾堂さんに来てもらいたいと思うようになりました。来てもらって良かったです。またお願いします」
という少し気恥ずかしくなるようなお言葉を頂きました。またよろしくお願いいたします。
松尾堂は皆様のお宅まで本・雑誌・DVD・CD・ゲームなどを出張買取に伺っています。
書籍に関しては昨日発売された新刊本から江戸時代のものまで幅広く対応できます。
所沢市・狭山市・入間市・ふじみ野市・三芳町・川越市・新座市・志木市・朝霞市・富士見市・東大和市・武蔵村山市・東村山市であれば少量から、その他の地域は数量と内容によって直接お伺いし出張買取させて頂きます。荷造り・運び出しの必要は全くありません。本棚に収まっている状態でも大丈夫です。
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