2017-12-01
「美術関係の古本を出張買取に来て欲しい」
という電話でのご依頼を年配の男性から頂きました。「当日は仕事のため娘が対応します、買取価格にはこだわらないのですべて持っていって下さい」ということでした。
本日ご依頼人宅に到着すると、20代の娘さんが顔を出され本が置いている1階の和室に案内して頂きました。大判の本や雑誌ばかりが畳の上に整然と平積みになっています。
![埼玉県狭山市で出張買取した浮世絵大系](https://i2.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/12/0167c71d685ea2a672d5d45de436d4fec3024978ea.jpg?resize=768%2C1024&ssl=1)
趣味の水墨画が創刊号から2014年まで約26年分通してあります。
「この趣味の水墨画はどなたの本なんですか?」
「数年前に亡くなった祖父の本なんですよ。他県に住んでいたのですが家を整理するときに父がまとめて持ってきたんです。」
趣味の水墨画は特別にニーズがある雑誌かと言えば正直に申し上げて決してそんなことはないですが、どんな雑誌でも大量であれば大量であるほど欲しい方を見つけやすくなります。それには創刊号がある、欠巻がない、なるべく長い年月分あるという条件を満たしているほど良いのですが、こちらに並んでいるバックナンバーは全てをクリアしています。
でもこれらの条件以上に私が心が動かされたことがありました。それは、紐の縛り方。
![狭山市で雑誌買取した際の状態](https://i1.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/12/01f8e7a3d6548b41fb24153400ae5d9cad51ce1ff8.jpg?resize=768%2C1024&ssl=1)
紐はたいへん丁寧に縛られていますが、縛り方を見れば普段本を縛ったことがない方が作業したことは古本屋の目から見ればすぐにわかります。
そんな方が280冊以上の雑誌を丁寧に時間をかけて縛る。しかも本が傷まないように全ての角に厚紙をあてている。あて紙が小さすぎるため持ち運んでいるうちになんども外れてしまう。その度に何度もあて紙を直す。
そんな姿が目に浮かびました。
「これはどなたが縛ったんですか?」
「父です。バラバラに持ち運ぶよりも縛った方がいいだろうって言って一生懸命縛ったそうです。」
他県から持ち運ばれたのも、丁寧に扱ったのも、おそらく大事に使ってくれる誰かの手に渡したいというお気持ちからでしょう。お電話でお話しただけですがお父様の実直さが伝わってきます。
買取価格はどうでもいいです、というお話しでしたが、心が動かされた分通常よりも少し上乗せさせて頂き買い取りさせて頂きました。
他にも趣味のギター雑誌なども大量に買取いたしました。
![](https://i2.wp.com/matsuodou.jp/wp-content/uploads/2017/12/01dc259945775e11e825fd74a9627d9da01206a741.jpg?resize=1024%2C768&ssl=1)
「これだけの大きな本がなくなると部屋が広く感じます。ありがとうございました」
とお礼のお言葉を頂きました。
※今回は縛られた状態で拝見しましたが、買取の際はわざわざお縛りになる必要はございません。本棚にならんでいる状態や、箱にしまってある状態で大丈夫です。
松尾堂は皆様のお宅まで本・雑誌・DVD・CD・ゲームなどを出張買取に伺っています。
書籍に関しては昨日発売された新刊本から江戸時代のものまで幅広く対応できます。
所沢市・狭山市・入間市・ふじみ野市・三芳町・川越市・新座市・志木市・朝霞市・富士見市・東大和市・武蔵村山市・東村山市であれば少量から、その他の地域は数量と内容によって直接お伺いし出張買取させて頂きます。荷造り・運び出しの必要は全くありません。本棚に収まっている状態でも大丈夫です。
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