2017-05-27
今回のご依頼人から出張買取のご予約の電話を頂いた際、
「どんな本がどれぐらいありますか?」
と質問すると、
「くっだらない本が150冊ぐらいありますよ。古い文庫本です。」
というお答えが帰ってきました。
こういう場合は言葉通り需要があまりない本なのか、内容が低俗なものなのか、はたまたご自分の蔵書を謙遜して言ってるだけなのか判断がつきません。
俗っぽいものだったり謙遜であれば需要のある本の可能性もありますが、欲しい人が見つからなそうな本の場合は古本屋としては困ってしまいます。
「今日もボランティアになってしまうかもしれないなぁ」などと弱気なことを考えながらご指定の場所へ向かいました。
ご依頼人宅に到着し、玄関でご挨拶。
玄関ホールに紐で縛られた時代小説文庫が並んでいます。廊下にあるスチール製の本棚にも奥と手前に2重にならべられた時代小説文庫がたくさん。
「20年間単身赴任していましたが、自宅に帰ることになりました。引越し前に本を整理したいのでよろしくお願いいたします。」
と朗らかな口調でお話になるご依頼人。
「くっだらない」の正解は「謙遜」でした。
紐で縛ってある本を見ると佐伯泰英居眠り磐音シリーズが全巻揃い。
他の本を見ても最近の人気どころばかりで、シリーズものはだいたい揃っている状態。
「欲しい人が見つかりそうな本ばかりですよ、全部お値段をおつけできます」
「そうですか!良かったぁ、お金なんかいらないんだけど、とにかく全部持っていってもらいたかったので助かります。」
と大変喜んでいらっしゃるご依頼人。
苦笑いしながら
「20年も女房と離れて暮らしていているとなんだか気まずくてねぇ。荷物が多いと嫌味を言われそうで」
と面白おかしくお話されています。
本を搬出する際も何度も
「いやぁきれいにして頂いて助かります」
「こちらこそ良い本ばかりで助かります」
というやり取りがありました。
全部本を車に載せきったところでご依頼人がちょっと言い出しにくそうな感じで
「これなんかは持って行ってはくれませんよね?」
と廊下にあったスチール製の本棚を指さされています。
ちょっと悩みました。この本棚は軽くて一人で持ち運びでき、大量の本を仕分けるときに仮設可能なので同じようなものを倉庫に4棹ほど保管してあります。
お引越しでお困りということも考え、結局喜んで引き受けることにしました。
すっかりきれいになった玄関ホールを見てご依頼人から
「いやぁ、本当に松尾堂さんに来てもらってよかったです」とこの日最後のお礼の言葉をいただきました。
松尾堂では皆様のお宅まで本・雑誌・DVD・CD・ゲームなどを出張買取に伺っています。
書籍に関しては昨日発売された新刊本から江戸時代のものまで幅広く対応できます。
所沢市・狭山市・入間市・ふじみ野市・三芳町・川越市・新座市・志木市・富士見市・東大和市・武蔵村山市・東村山市であれば少量から、その他の地域は数量と内容によって直接お伺いし出張買取させて頂きます。荷造り・運び出しの必要は全くありません。本棚に収まっている状態でも大丈夫です。
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