2017-06-02
「父の蔵書を整理して頂きたいのですが・・・」
とのご依頼を受け訪問のお約束を頂きました。
指定された場所へお伺いすると、私よりやや年配のご依頼人姉妹に出迎えて頂きました。昨年末にお亡くなりになられたお父様がまだお元気な頃に冗談半分で
「お父さんの本、どうすればいいの?」
と質問したところ、
「私が死んだらどうにでもしていいよ。ここに頼むと良いんじゃないかな?」
と以前当店が配布したチラシを指差していたのを思い出し、お声掛けいただいたそうです。
早速お父様の蔵書を拝見。
広いリビングの壁にガラス扉付きの立派な書棚が2つ並んでいます。
(画像の使用許可を頂いております)
文芸書や山登りの本が整然と並んでいます。
まず最初に目にとまったのは安部公房全集。
30巻揃いで2列に並んでいます。
他の作家の単行本小説もたくさんありましたが、特に安部公房がお気に入りだったようで、初版だけを並べてみてもこれだけありました。
この壁と反対側にはもう1つ本棚があり、こちらには浮世絵や落語の本などが並んでいるようです。
『艶色浮世絵全集』『浮世絵グラフィック』『春画江戸ごよみ』の揃いなど、面白いものがたくさんあります。
安部公房全集などかなり良いものが点在していたため思いの外高額査定になり、ご依頼人たちも驚かれていらっしゃいました。
浮世絵本の本棚を整理している時、かなり古い写真帖が出てきました。黒い台紙に白黒写真が糊付けされているもので、戦前から大正期ごろのもののように見えます。
「ものすごく古い写真帖が出てきましたよ、知っている方はいらっしゃいますか?」とご依頼人へ手渡すと、
「これは誰々ではないかしら」
「こちらは誰さんかもねぇ」
とページをめくっていらっしゃいます。
古い写真帖や個人的な資料などを除き、全ての本や紙類を整理しました。
すっかりきれいになった本棚をご覧になり、ご依頼人様たちから何度もお礼のお言葉を頂きました。
大切に使わせていただくことを約束し、ご依頼人宅を後にしました。
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