絵手紙の本、中国瓦の拓本ほか200冊を出張買取。埼玉県所沢市
2016-10-07
今時の70歳代男性は元気な方が多いです。”今時の” ではなく昔から元気なのかもしれませんが、古本の出張買取をしていて70歳代の方とお話しする機会は多く、いつもそう思います。
お元気な方だけ「本の整理をしよう」と思いたち、私を呼んでくれているだけかもしれませんが、とにかく私がお会いする方々は皆さんお元気。
つい先日『フランク・ロイド・ライト全集』の出張買取に伺った方も70歳代、私の父も70歳代。みんな元気いっぱいです。
そして今回のご依頼人もそうでした。
「絵の本が100冊ぐらいあります。整理したいので出張買取してほしいのですが」
というご依頼を受けご自宅に訪問しました。
1階和室と2階のホールに本棚があるというので早速拝見。
1階の和室には絵手紙の本が100冊ほど。
2階の本棚には将棋や中国語会話の本など様々な本がありましたが、目が釘付けになったのが『秦漢瓦當文』という大型本。
「ちょっと見たことがないな」と思い開いてみると・・・
古い中国瓦の拓本をまとめた本でした。
日本では丸瓦の軒先部分を “鐙瓦( あぶみがわら)” と呼ぶことがありますが、この本の解説によると中国では “瓦當”と言うようです。
日本習字普及協会という団体が発行しているところをみると、書道の資料として出版されたようです。
「これ、良い本ですねー」
「ああ、それは妻の持っていた本ですよ。かつて中国でガイドなどの仕事をしていたことがあるんです。数ヶ月前に亡くなってしまって、私自身も近々ホームに入ることに決めたんですよ。それで家の中を整理しようと思って松尾堂さんをお呼びしたんです。」
文章にすると重たい内容の話ですが、ご依頼人は明るく笑顔でお話しされています。
査定金額をお伝えし、古物台帳作成のために身分証のご提示を頂く際、ご依頼人の誕生日が私の父と5日違いであることに気が付きました。ご依頼人にその話をすると
「奇遇ですねぇ、同じ年の5日違いですか。それは何かの縁ですねー」
と目を丸くして驚いていらっしゃいます。
となりの部屋にはきれいに束ねられた新聞や紙もの類がありましたので、これらも一緒にお引き取りしますよ、とお伝えすると
「本当ですか?助かります!所沢市の資源ゴミの日は月に1度しかないから忘れちゃいけないと思ってカレンダーに丸をしていました」
と言うやいなや重たい新聞の束をヒョイと持ち上げ階段を降り始めました
「◯◯さーん、私がやりますからいいですよー」と呼びかけると
「私はずっと鳶の仕事をしていたので力だけは自信があるんですよ。じっとしているのも暇なのでやらせて下さい」
とニコニコされています。
さらに2階の本を箱詰めしていると一杯になった箱からどんどん持っていってしまいます。
「ホントに私がやりますからー」
「私はねホームに入ってもご同輩には力では負けませんよ!」
と力強く言いながら1階へと降りてしまいます。
少し離れているので聞こえるかどうかは分かりませんでしたが
「それどころかホームの職員の方にだって負けないと思いますよ」と私が応えると
下の階から「あはははは」と大きな笑い声が。
足腰だけでなく耳もお若いみたいです^^
結局、車への搬出もお手伝い頂いてしまいました。
「これで家の中がだいぶスッキリしました。ありがとうございました」
お見送りの際まで元気なご依頼人でした。
松尾堂では皆様のお宅まで本・雑誌・DVD・CD・ゲームなどを出張買取に伺っています。
所沢市・狭山市・入間市・三芳町・川越市・新座市・東大和市・東村山市であれば少量から、その他の地域は数量と内容によって直接お伺いし出張買取させて頂きます。今回はご依頼人にお手伝いしていただきましたが、本来、荷造り・運び出しの必要は全くありません。本棚に収まっている状態でも大丈夫です。
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