「今、そちらの近所で倉庫整理をしているのですが今から来ていただけますか?」というお電話を頂き早速お伺いしてみると、青空の下、大量のダンボール箱が並べられています。中には本がつめ込まれていて大勢の人が取り囲んでいます。「あれ?こんなところでフリーマッケットかな?」と一瞬勘違いしてしまいましたが、これらが全て買取希望の本。ご依頼人御一族総出で倉庫から引っ張りだし松尾堂の到着を待ち構えていたのでした。
ご依頼人のお父様が出版に関するご職業で、様々なところから献本・謹呈本を頂いていたり、ご自身も相当の読書家で本を貯めこんでいられたとか。ご自宅の庭に専用の書庫を作ったのですがそれでも置ききれず、近くの倉庫を借りて箱詰めして保管していたところ、大家さんの都合で今月いっぱいで取り壊しが決まってしまい、ギリギリになって親戚一同で本を整理することになったそうです。
箱を数えてみると115箱。本当に様々なジャンルが未整理の状態で詰まっています。じっくり査定するわけにもいかないので目をつぶってかなり高額な査定をさせていただきました。このあと当店が整理・仕分けする手間を考えると破格の査定です。ざっと一通りチェックした感じでは面白そうなものも散見され、さすが読書家の蔵書!と感じるところがありましたので頑張りました。
ほとんど同じサイズの箱なので車への積み込みもスムーズで、御一族皆様がバケツリレー方式で積み込みを手伝って頂き、通常の大量買取よりはかなり楽に完了しました。
とはいえ、さすがにハイエースでも115箱は入りきらず、残りは後日お伺いすることになりました。
帰りにご自宅の庭の書庫も拝見しました。次回はこちらも整理する予定だそうです。文芸関係が多いですが、人気のあるところの初版本なども見受けられ、次の買取も非常に楽しみです。ぜひよろしくお願いいたします。