2022年秋
「可能であれば大学院の図書館の蔵書すべてを買取していただきたいのですが…」
とのご依頼を受け、山梨県までお邪魔しました。
事前のお話では全部で27,000冊ほどということで、下見をかねて伺いました。
図書館長さんに案内されたのは、学部の図書館とは別の棟にある図書館。数年前に閉校となった法科大学院(ロースクール)の図書館で現在は使われていないとのこと。2フロアあり、来年度から別の目的で使用していため、年内中に蔵書を整理する必要があるそうです。
「図書館の本ですから、カバーもないですし、ラベルシールや蔵書印がたくさん押してあります。貴重な本も多いため、ただ捨てるには忍びないです。全部が全部需要があるとは思いませんが、できればすべてお引き受けしていただきたいのですが…」と非常に腰の低い館長さん。
そんな低姿勢な館長さんとは裏腹に、私の心臓がバクバクしてきているのが自分でもわかります。学部の図書館にあるような法律専門書の他に、今まで見たことがない裁判官や検事、弁護士の実務書、警察捜査の実践書、取り調べマニュアルなどが並んでいるのです。
(画像の使用許可をいただいております)
「これがロースクールの蔵書かぁ!メチャクチャやりがいがある!!」とふたつ返事、とまでは言いませんが、かなり前のめりに「ぜひ、うちにおまかせください!」とお受けいたしました。
毎週水曜日(宿泊するときは水曜と木曜日)に訪問し、ひたすら棚から車へ積み込む作業を繰り返しました。8日間でハイエース15台分。あれ?おかしい。容量的に考えると45,000冊、大形本の割合が多いことを考慮しても35,000冊ぐらいあるんじゃないか?などと考えながら黙々と作業をし、中央道と圏央道を往復する日々(館長さんによると数量に関しては間違いないとのこことでした)。
他に「学部の図書館の除籍本も引き受けていただきたい」という追加7,000冊のご依頼も受け、全部で9日間ハイエース17台分。かなり充実した毎日でした。